悪魔な秘密の巫女男子

精霊が この世界の『王』と同等であれば、
彼女が精霊のふりをして
だした魔法は
相当なものなんだろうって思うし、

あれは、ほんと 幻想的で
美しかった。


「魔女のくせにぃ、純血の精霊よりも力が強いからぁ
 水の子達が反発してね。」

「はぁ。水の奴らはプライド高いからな。」

ライガが あははは と笑った。


「だから、水の守護師が召喚魔法をかけても
 むりやり捻じ曲げたんだよ。
 それが、アサヒの世界とつながったんだろうなぁ。」

ルラはうんうん。とうなづいた。


どうやら、
僕は同情されているらしい。


「ともあれ、アサヒが水の巫女の役をやってくれて助かった。
 精霊界からも、お礼を言うぞ。」

「そうよぉ。ありがとう。」

「いえいえ。何にもしてないのに・・・」

すると、ライガはがはははと豪快に笑って、

「いやいや、水の巫女が現れなければ
 水の民は 火の民と風の民の一斉攻撃を受けるんだよ。
 『王に忠誠を伝えなかった』ってことで。

 まぁ、全面戦争ってとこか?」

「・・・・ま、マジっすか?」


そ、それはよかった。

そりゃあ、水の守護師も必至だよな。


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