悪魔な秘密の巫女男子

風の守護師は にっこりと 屈託のない笑顔を浮かべた。

「ふふ。
 大丈夫。
 怒ってないよー。ちょっと、二人きりになりたかった。」

「え?」

「ねぇ。アサヒさんって、本当にただの、人間?」





「え???」

「さっき、生気を吸い取ったとき
 力の逆流と増長をかんじて・・・」

って、生気を吸い取ったんかい。

生気って、血みたいなもん?

ふらふら貧血みたいになったし。




風の守護師は
じぃぃっと 僕を見つめるけど・・・


僕の知っている限りでは、
ただの 平凡な 高校生だ。


「あの・・・」

「うぅーーん。僕の透視でもよくわかんないんだよなぁ。
 水の刻印がされてるから余計『視え』にくい・・・。
 
 なんだかね。
 アサヒさんの周りがざわざわしてるんだ。」

「まわり?」

「オーラっていうか、生気っていうか。
 ふふ。僕のカンは鋭いんだ。
 だからね。気を付けて。」

「・・・あぁ。ありがとう。風の守護師。」


なんだか よく、分からないが心配はしてくれているらしい。
にっこりと笑って、
ブレスレットを撫でた。

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