かわいい、あいつ
○・○・○・○
「んで、こんな感じです」
そう言って、体育祭の事をまとめた紙を黒板に貼った。
この学校普通じゃないから、
中学の頃の友達にきいてまぁこんなもんだろうと。
えっ、なんか俺真面目。偉い。
「いいんじゃないか」
「ありがとうごさいます」
先生からのお認め頂きました。
「すごくいいと思います。楽しみになります」
「内容だけでワクワクします!」
「ありがとうごさいます」
うん、女子の評価もいいもんだ。
というよりこの人達は何にでも賛成しそうだけど。
「篠原さんは、どうですか?」
まさか自分に聞かれるとは思ってなかったのか、一瞬驚いた顔をした。
それからぶっきらぼうに呟く。
「……いいと思います」
うん、それだけでかわいい。