かわいい、あいつ



「そうだ、莉衣ちゃん」


「何」


「1日中空いてる日とかある?」


「ほとんど」




お、おぉ…





ほとんどか





「体育祭の準備、一緒にして欲しんだけど」


「…………なんで私」


「え〜…だって好きなんだもん」


「……………」


「今の無言は肯定ととっていい?一緒にしてくれるってことでいい?」


「私何も言ってない」


「ですよねー」







でも莉衣ちゃんお願いだよー





別に莉衣ちゃんにとってマイナスになることでもないし?俺にとってはプラスだし?








「…別にいんじゃん?」






え、






なんか今の言い方すごくかっこいいんだけど…







「まじで?一緒に準備してくれんの!?」


「……………」


「うっしゃ!!じゃあいつにする?いつにする?ってか1日だけじゃなくていいよね!?なんなら1週間連続とか!よくね?それよくね!?」


「うっっっさい」


「あ…あい…」





でもでもでもでも!!





莉衣ちゃんと二人で1日を過ごせるとかそんな幸せな事…








夢みたいだ










「私の家ここだから。」


「うぉ!でか」


「送ってくれてありがと。じゃ」


「おお、うん。……って、ちょいまちー!」


「声がでかい」





……あい。すいやせん。






「準備の日、決めたらメールするから」


「…………」


「無視すんなよ?約束だかんな」


「……………………うん、多分」


「はははっ、多分ね。うん。じゃあまたな!」


「……………またね」








“またね”か……











なんだよコノヤロ。







嬉しいじゃないか。






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