もう君はいない
第1章

芽生えた気持ち

ピーンポーン。
家のチャイムがなる。
あたしの名前は、小林結愛。
大切な人ができた時、愛へ結びつけてほしいという願いが込められた名前。
この春、中学3年生になった。


「結愛、おはよう」
「おはよう」
挨拶を返すとにっこりと笑ってくれる。
私の1つ下の親友の、八木愛莉。
歳は違うけれど小さい頃からいつも一緒だ。

「じゃ、学校いこっか。」
「うん」

私には、彼氏がいる。
朝は決まって彼氏の話。
付き合い始めたのは4月。
つい最近だ。
私は、2年生の頃、恋をしていた。
でも、叶わなかった。
その時、話をきいてもらっていたのが彼氏で、名前は田端嵩磨。

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