四十九日間のキセキ
「良いわよ別に来てくれなくても、わざわざ東京に出て来るの大変でしょ」

『そんなこと言わないで、あなたのことが心配なのよ。いいからどこのなんていう病院か教えなさい』

「分かったわ、今から言うからメモして」

 紗弥加が病院の住所と名前を伝えるとそれをメモしていく香織。

その後漁から帰って奥で休んでいる孝之に声をかける。

「お父さん大変」

「どうしたんだ突然」

「今紗弥加から連絡があってあの子乳がんになっちゃったって。今からあの子が入院している病院に向かうけどお父さんどうする?」

突然の出来事に驚く孝之に尋ねる香織であったが、当然その答えは一つしかなかった。

「もちろん行くに決まっているだろ、支度するから少し待ってくれ」

「分かったわ」

その後支度を終えた二人は急ぎ東京へと向かった。
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