四十九日間のキセキ
【第三章】『転院』
東京に向かう新幹線の中でも二人は心配でたまらず、特に孝之は紗弥加の様子を何度も香織に尋ねている。
「かあさん、それで紗弥加の様子はどうなんだ? もちろん治るんだよな」
「まだよくわからないわ。いいから落ち着いて」
「あの子手術で胸を取るなんてことにならないか? ならないよな、これから結婚を控えているんだぞ!」
「今からそんなこと聞いたってわからないわよ、まださっき連絡があったばかりなんだから。いいから落ち着いてって言ったでしょ」
「そうだったな? とにかく落ち着こう」
そう自分に言い聞かせるものの、娘のことが心配でたまらず落ち着くことなどできずにいる孝之。
心配な思いを抱えながらも東京に着いた二人はすぐさま紗弥加の入院する病院へと向かうと受付へと向かい、心配な表情を浮かべながらも母親の香織が紗弥加の病室を訪ねる。
「あのっこちらに奥村紗弥加というものが入院していると思うんですが病室はどこでしょう?」
「奥村紗弥加さんですね。本日から入院となっていますね、こちらの通路を奥に行って頂くと右手にエレベーターがありますのでエレベーターで三階に行ってください。三階で降りましたら左手にナースセンターがありその手前を左に行ってすぐに右に向かってください。その奥の三〇一号室になります」
「分かりました。ありがとうございます」
「かあさん、それで紗弥加の様子はどうなんだ? もちろん治るんだよな」
「まだよくわからないわ。いいから落ち着いて」
「あの子手術で胸を取るなんてことにならないか? ならないよな、これから結婚を控えているんだぞ!」
「今からそんなこと聞いたってわからないわよ、まださっき連絡があったばかりなんだから。いいから落ち着いてって言ったでしょ」
「そうだったな? とにかく落ち着こう」
そう自分に言い聞かせるものの、娘のことが心配でたまらず落ち着くことなどできずにいる孝之。
心配な思いを抱えながらも東京に着いた二人はすぐさま紗弥加の入院する病院へと向かうと受付へと向かい、心配な表情を浮かべながらも母親の香織が紗弥加の病室を訪ねる。
「あのっこちらに奥村紗弥加というものが入院していると思うんですが病室はどこでしょう?」
「奥村紗弥加さんですね。本日から入院となっていますね、こちらの通路を奥に行って頂くと右手にエレベーターがありますのでエレベーターで三階に行ってください。三階で降りましたら左手にナースセンターがありその手前を左に行ってすぐに右に向かってください。その奥の三〇一号室になります」
「分かりました。ありがとうございます」