四十九日間のキセキ
「良い部屋じゃない、こういうのオーシャンビューって言うんじゃないの?」
香織のこの言葉に思わず笑みがこぼれてしまう紗弥加。
「何言ってんのよお母さん、海が見えるからってそんな旅行に来たみたいに言わないでよ。それにあたしだって港町で育ったのよ、海なんて見慣れているわ」
「そうかもしれないけどこれから入院生活を送るんだもの、景色くらいいいものが見えたほうがいいじゃない?」
「確かにそうかもしれないけどさ、でも景色なんて眺める余裕ないんじゃないの?」
「そうかもしれないわね」
その後も両親は紗弥加のもとで会話を楽しみ、日が暮れるころ病室を後にした。
両親が病室を後にすると紗弥加はスマートフォンを手に一人携帯電話の使える談話室に向かい、拓海のスマートフォンにラインを送信した。
「拓海話がるの。こういう事ラインで済ませるのもどうかと思うんだけど結婚式を中止にしてほしいの、お願いあたしと別れて」
数分後このラインを読んだ拓海から折り返し電話がかかった。
「もしもし」
紗弥加が電話に出ると慌てた様子で一体どういうことなのかと尋ねる拓海。
香織のこの言葉に思わず笑みがこぼれてしまう紗弥加。
「何言ってんのよお母さん、海が見えるからってそんな旅行に来たみたいに言わないでよ。それにあたしだって港町で育ったのよ、海なんて見慣れているわ」
「そうかもしれないけどこれから入院生活を送るんだもの、景色くらいいいものが見えたほうがいいじゃない?」
「確かにそうかもしれないけどさ、でも景色なんて眺める余裕ないんじゃないの?」
「そうかもしれないわね」
その後も両親は紗弥加のもとで会話を楽しみ、日が暮れるころ病室を後にした。
両親が病室を後にすると紗弥加はスマートフォンを手に一人携帯電話の使える談話室に向かい、拓海のスマートフォンにラインを送信した。
「拓海話がるの。こういう事ラインで済ませるのもどうかと思うんだけど結婚式を中止にしてほしいの、お願いあたしと別れて」
数分後このラインを読んだ拓海から折り返し電話がかかった。
「もしもし」
紗弥加が電話に出ると慌てた様子で一体どういうことなのかと尋ねる拓海。