四十九日間のキセキ
【第六章】『諦めきれない拓海』
数日後、再び拓海が紗弥加を探しに奥山家へとやってきた。
「ごめんください」
声の様子から拓海だと気づいた孝之が玄関まで出迎える。
「また来たのかね」
「すみません突然。あちこち探しても見つからないのであれからこちらに来てないかと思いまして」
「まあここではなんだから上がったらどうだ」
「失礼します」
その言葉とともに玄関を上がると居間へと通される拓海。
その後拓海は大きく黒光りするテーブルの前に座ると、その向かい側に孝之が座り、テーブルの前に座った拓海はもう一度訪ねる。
「それで紗弥加はあれから来ていませんか」
その問いに今回もまた平然と嘘をつく孝之。
「うちには来てないよ。君もいい加減諦めたらどうなんだ」
「お義父さんは心配じゃないんですか? 娘さんが突然消えたんですよ」
「心配じゃないと言ったら嘘になるがあの子のことなら心配ないよ」
この時拓海は娘がいなくなったというのにこれほど落ち着いていられる父親が信じられなくなっていた。
「僕はそんなに落ち着いていられません。こうなったら警察に捜索願を出します」
この言葉に突如として慌てるそぶりを見せる孝之。
「ごめんください」
声の様子から拓海だと気づいた孝之が玄関まで出迎える。
「また来たのかね」
「すみません突然。あちこち探しても見つからないのであれからこちらに来てないかと思いまして」
「まあここではなんだから上がったらどうだ」
「失礼します」
その言葉とともに玄関を上がると居間へと通される拓海。
その後拓海は大きく黒光りするテーブルの前に座ると、その向かい側に孝之が座り、テーブルの前に座った拓海はもう一度訪ねる。
「それで紗弥加はあれから来ていませんか」
その問いに今回もまた平然と嘘をつく孝之。
「うちには来てないよ。君もいい加減諦めたらどうなんだ」
「お義父さんは心配じゃないんですか? 娘さんが突然消えたんですよ」
「心配じゃないと言ったら嘘になるがあの子のことなら心配ないよ」
この時拓海は娘がいなくなったというのにこれほど落ち着いていられる父親が信じられなくなっていた。
「僕はそんなに落ち着いていられません。こうなったら警察に捜索願を出します」
この言葉に突如として慌てるそぶりを見せる孝之。