四十九日間のキセキ
「実はそうなの。最近になって抜け始めてきたんだ」
「もしかして吐き気とかもあるの?」
「どうしてわかったの?」
「だってそこに洗面器が置いてあるから」
そう言ってベッドサイドテーブルを指さす葵。
「なによ辛いなら帰るわよ」
「まだ帰らないで。お願いだからもう少しいて」
「分かったわ。もう少しだけね」
「ありがとう。ところで朝陽はサラリーマンをしているって聞いたけど、葵は今何をしているの?」
その問いかけに葵は少し困ってしまった。
「いいじゃないあたしの事は」
「なによ葵だけ言わない気? 隼人も朝陽も教えてくれたのよ。葵も教えてくれたっていいじゃない」
今の紗弥加には教えないほうがいい気がしていたが仕方なく教えることにした葵。
「病気のために婚約者の人と別れてしまった紗弥加にはあまり言わないほうがいい気がしていたけど紗弥加がそこまで言うのであれば言うね、あたし二年前に結婚したんだ」
この時の紗弥加は葵の口から放たれたまさかの報告に驚いてしまった。
「何だ早く言いなさいよ、それなら式に呼んでくれればよかったのに」
「式は挙げなかったのよ、身内だけでお披露目だけしてそれで終わり」
「そうだったんだ、とにかくおめでとう。ところで相手は誰、あたしの知っている人?」
紗弥加のその言葉に葵は不敵な笑みを浮かべる。
「もしかして吐き気とかもあるの?」
「どうしてわかったの?」
「だってそこに洗面器が置いてあるから」
そう言ってベッドサイドテーブルを指さす葵。
「なによ辛いなら帰るわよ」
「まだ帰らないで。お願いだからもう少しいて」
「分かったわ。もう少しだけね」
「ありがとう。ところで朝陽はサラリーマンをしているって聞いたけど、葵は今何をしているの?」
その問いかけに葵は少し困ってしまった。
「いいじゃないあたしの事は」
「なによ葵だけ言わない気? 隼人も朝陽も教えてくれたのよ。葵も教えてくれたっていいじゃない」
今の紗弥加には教えないほうがいい気がしていたが仕方なく教えることにした葵。
「病気のために婚約者の人と別れてしまった紗弥加にはあまり言わないほうがいい気がしていたけど紗弥加がそこまで言うのであれば言うね、あたし二年前に結婚したんだ」
この時の紗弥加は葵の口から放たれたまさかの報告に驚いてしまった。
「何だ早く言いなさいよ、それなら式に呼んでくれればよかったのに」
「式は挙げなかったのよ、身内だけでお披露目だけしてそれで終わり」
「そうだったんだ、とにかくおめでとう。ところで相手は誰、あたしの知っている人?」
紗弥加のその言葉に葵は不敵な笑みを浮かべる。