男バスルーキーは女子高生!?
春「リナ、急いで。」

春は私の手を引っ張りながらも

どんどん、寮の中を進んでいく。


リ「・・・う、うん。」

私は曖昧に頷いた。


ねぇ、何で私達は逃げてるの?

ねぇ、誰が追われてるの?

ねぇ、教えてよ。

春は知ってるんでしょ?


喉まででかかった言葉を私は飲み込んだ。


信じなきゃ・・・。

いつも、私のために動いてくれる春。

これも、私のためになっているはず・・・


愁「佐伯さんが「リナ逃げろ」

  って言ってたから・・・・

  黒スーツに追いかけられているのは

  ・・・・・・・リナ?

  でも、なんで?」


愁がブツブツ言いながら走っている。


私が・・・追いかけられてるの?


快「俺はてっきり、

  奏でが、

どこかの金持ちの娘に手を出して

  追いかけられてるのかと思ったけど。」


快は真顔で呟いた。


奏「俺にだって、

  流石に限度ってもんがあるからね~。」

奏は冷や汗をかきながら苦笑いをした。

もしかして・・・図星?


春「いや、追いかけられてるのは

  奏じゃない。

  ・・・・・リナだ。」


春はエレベーターの扉の前まで来て

私の頭を軽く撫でた。
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