調導師 ~眠りし龍の嘆き~
‡〜散る者〜‡
完全に同調した二本の刀は、瞬間青白い光りを放ち、身体から抜ける。
同時に当主が気絶して倒れた。
刀はそのまま引き寄せられるように上昇し、一つの光りとなる。
「美南都っ!!」
支えきれなくなった身体からは、ふっと力が抜ける。
溢れる血が熱くて、何が何だか分からなくなる。
「…秦…っ」
まぶたが重い。
目を開けていられない。
顔を見たいのに、身体は言うことをきかない。
「美南都っ…っ」
熱い何かが頬に落ちる。
それが涙だと気づくのには時間がかかった。
青白い光りは収束することなく漂い、美しい調べを奏でている。
「…か……ないで…っ」
泣かないで…。
その一言を発することすら、もう出来なかった。
ふっと何の感覚もなくなる。
闇が覆う。
『美南都っっつ!!』
完全に同調した二本の刀は、瞬間青白い光りを放ち、身体から抜ける。
同時に当主が気絶して倒れた。
刀はそのまま引き寄せられるように上昇し、一つの光りとなる。
「美南都っ!!」
支えきれなくなった身体からは、ふっと力が抜ける。
溢れる血が熱くて、何が何だか分からなくなる。
「…秦…っ」
まぶたが重い。
目を開けていられない。
顔を見たいのに、身体は言うことをきかない。
「美南都っ…っ」
熱い何かが頬に落ちる。
それが涙だと気づくのには時間がかかった。
青白い光りは収束することなく漂い、美しい調べを奏でている。
「…か……ないで…っ」
泣かないで…。
その一言を発することすら、もう出来なかった。
ふっと何の感覚もなくなる。
闇が覆う。
『美南都っっつ!!』