現在進行中 .。
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「 ....かっこいい。」
静かな店内に響いた 私の声
田舎町にある小学校沿いの
小さな書店の中。
店内の隅にある小さなCDコーナーへ
向かった矢先 第一声がこれだ
目の前の人気5人組アイドルグループのメンバーは私に向かって微笑んでいる
いつ見てもかっこいいな、本当
一番輝いているセンターの
廣野裂夜 (ひろのさくや) 、
さっくんは本当にかっこいい。
でも こんな私じゃ...
さっくんには全然釣り合わないよ、
まずこんな田舎じゃ
素敵な人に めぐり逢うこともできないんだよな〜。
だから さっくんは目の保養...。
....しまった。
今日はさっくんを見に来たんじゃない。
私はすぐ隣の
参考書コーナーへと急いだ。
「...そろそろ本気で始めなきゃな...」
そう言って買った 国語の参考書は
教科書で埋れたまま
ひとつも手をつけていない
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