私の彼氏は親友とデキていました

ずっと下を向いて、無言で歩いていたら


「愛衣.....何かあった?」

一旦喋るのをやめて私の方を
心配そうな目で美麗が見てきた。



そう、いつだって美麗は優しかった。

何気ない私の変化にいつも気づいてくれた。

先生に怒られた時、慰めてくれて。

勉強がわからなくて困っていたら、そんな私にいち早く気づいて、優しく教えてくれて。

.....沢山、沢山。助けてくれた。



「ううん、何もないよ」

ニコッと微笑んで見せると
安心した顔つきになった美麗。






泣きそうだ。

美麗の優しさに。

私の性格の悪さに。



何で今日に限って雨降ってないの。

雨が降ってたら零れ落ちる涙を
雨で誤魔化せたのに。

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