私の彼氏は親友とデキていました
それから、少しの静寂が私達の空間を包んだ。
そして、ポツリポツリと玲央が話出した。
「俺、中2の冬くらいまでずっと
医者になりたいって思ってたんだ」
空を見上げ何故か切なそうに言う
玲央。
生ぬるい風が頬を撫でて、木を揺らしていく。ザザザっと。
医者になりたいなんて玲央の口から出るなんて思わなくて驚いた。
まともに授業受けてなかったし、この学校のトップだし。
.....でも、何で?
立派な夢なのに何でそんな切なそうに悲しそうに言うの?
「医者になりたい。そう思ってたから勉強だって苦じゃなかった。
毎日学校から帰ってきてずっと勉強。そのおかげか中2の頃にはもう高校の問題は解けるようになってた」
......そうだったんだ。
玲央が授業に出なくても勉強ができるって言ってたのはこういう事か。
これで、1つ謎が解けた。
「でも何で中2の頃までなの?
それだけ頭が良かったなら医者にだってなれるかもしれないのに」