私の彼氏は親友とデキていました

「よく似合ってるわよ。
その制服!中学楽しみなさいね」



母さんは俺が中学になっても入院したままだった。


たまに1日だけ家に帰ってくることがあっても、すぐに病院に戻って行ってしまう。




さすがにおかしいと思った。



大きな病気じゃない。

対したことない。




そう思っていたけど、薄々感じてきていた。




普通だったら、こんな長い入院はしないはず。



そう、母さんは『普通』じゃないんだと。


この時、よくやくわかり始めた。



でも、俺が


「母さん、なんかの病気なのか?」



そう聞いても帰ってくる言葉は
いつも同じ。




「対したことないのよ。病気なんかじゃないわ」




そう言って、いつもと変わらない猫みたいに目を細め笑顔を見せた。

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