私の彼氏は親友とデキていました


学校の帰り道、マフラーと手袋をつけながら早足で家に帰った。



家に入ると、なぜか背筋がゾッとした。



そして、玄関に飾ってあった絵画が
なぜか落ちていた。




まるで、何か不吉な事が起こる前兆みたいに。






マフラーと手袋をとって、ブレザーも脱いで....その時だった。




"プルプル"



何1つ音がしない物静かな家に電話の着信音が響き渡った。



「もしもし」


無意識だった。



誰からかの電話なんて確認してなかった。


でも、受話器の奥から聞こえる声は
よく知っている声だった。


「もしもし、上城様のお宅ですか?」



母さんの病院の看護師からだった。


何度か聞いたことのある声。



でも、その声は焦っているようで
そして、その人の周りも慌ただしく
受話器の奥からバタバタと足音と
ガシャンという何かがぶつかり合う音がした。




「はい、そうですけど」

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