私の彼氏は親友とデキていました



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話終わった後、愛衣を見ると。


静かに涙を流していた。




いっさい、声を漏らさず。

ただ静かに。






そういえば、愛衣が人前で涙を見せる時はいつも人の事で泣いてる時だよな。




自分の事で泣くときは、いつも1人で泣いてる。




優しすぎて、強そうに見えて、本当は弱い。




そんな奴。


だから、俺が守ってやんなきゃといねーんだ。



「....泣くなよ」


そっと手で涙を拭うと


「....泣いてない」

少し意地を張る愛衣。




そんな姿でさえ、どうしようもねぇくらい可愛く思えるんだから不思議だ。





「玲央、」



「ん?」



「ーーお墓参り、行こう。
お母さんにちゃんと謝って、それからちゃんとありがとうって言おう」





俺の手をギュッと握りしめてくる。



ーー墓参り、か。


そういえば、1度も行ってねぇな。



いや、行けなかった。の間違いか。



母さんを1人で天国へいかせてしまったことの、罪悪感に襲われて1度も
墓参りなんて行けなかった。


どの面下げて行けばいいんだよ。

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