私の彼氏は親友とデキていました
ーーー数分後。
ただいま私、さまよっています。
飛び出してきたものの、お風呂の場所なんて私が知るはずもなく。
玲央の部屋に戻ろうと思い、来た道を戻ってきた
......つもりだったけれど、玲央の部屋は一行に見つからず。
さっきから右往左往しながら歩き回っている。
途方に暮れているわけです。
この家が、広すぎるんだ。
うん、絶対そうだ。
心にそう言い聞かせ自分を慰める。
周りを見渡せば、豪華な取っ手のついた大きな扉がいくつもあって。
本当に、何処かの王宮みたい。
ていうか、本当にここどこ。
いつまでもここに居ても仕方ないから取り敢えず歩く。
廊下に敷かれている赤いマットの上をのそのそと。