私の彼氏は親友とデキていました
こんなに長く玲央と過ごしたのは初めてだったけど、この時間を体験してしまうと、色々と欲が出てくる。
ーーーーもっと一緒に居たい。
ーーーーもっと話をしていたい。
たくさん、たくさん。
欲が出てくる。
あわよくば、ずっと玲央と一緒に居たいなんて。
自分でもビックリだ。
こんなに玲央に溺れていたなんて。
私の中で、確実に玲央という存在は大きくなっていっている。
「あ......。もう着いちゃった」
気がつけば、もう自分の家の前だった。
なんだか、寂しくてため息を着くと
「なに?俺と離れるのそんなに寂しい?」
そんな私を見た玲央が口角をあげて意地悪そうに言う。
「.....っ、そ、れは」
図星をつかれ押し黙ってしまう。
でもね、
「寂しい...よ。でも凄い楽しかったし、もう胸がいっぱいなの」
寂しい。でもね、玲央と『彼氏と彼女』という関係になっただけでも
本当は奇跡なんだ。
その上に、お泊まりにデート。
この上ないくらい、幸せだ。
今まで、.....ううん。
俊と美麗の事があってから、薄い、今にも消えてしまいそうな青色のウェーブがかかった私の心を。
俊は、鮮やかな消えることないピンク色のウェーブに変えてくれた。
「玲央、またデートしようね!
本当に楽しかった。ありがとうっ」
満面の笑みで言うと、玲央は少し照れ臭そうに
「あぁ」
そう笑った。
そして、私の腕を引っ張り
「.....んっ」
優しく、キスをしてきた。
でも、優しくても少し強引なキス。
「あんま可愛いこと言ってると、
どうなるか知らねぇよ?」
意地悪く、口角をあげて笑う玲央。
そんな玲央に見惚れてしまったのは
ここだけの秘密。
「じゃあ、また明日ね」
「あぁ」