私の彼氏は親友とデキていました

ーーーー屋上?話?

屋上に呼び出すなんて、この人なに考えてるの?


不良が沢山いる、あそこに行けと?

まあ、不良といっても悪い人達じゃなかったけど。




これって、行った方がいいのかな?


差出人が書いていないから、少し怖い。


でも、行ってみようかな。



そう思い、白い紙を畳んでポケットに入れて歩みを進める。

向かう先は、屋上。



登ったことのある階段を1歩1歩踏みしていく。


階段を登り終わり、屋上に続く扉をゆっくり開ける。


ギィ....

夏の日差しが徐々に差し込んでくる。



「....おい!来たぞ!」

「よし、行け!」


ーーーーえ?
誰の声?


声の主を確認するため、屋上に足を踏み入れようとした、その時。



「......っ!?」


一瞬にして目の前が真っ暗になった。


「よし、連れてけ!」

「うっす」


え、え、えっ!?

誰の声?声てきに男子っぽいけど。


目隠し?

ーーーーそうだよ、目隠しされてる!



そして、いきなり両腕を誰かわからない人に掴まれる。


「ちょっ、と!なに?!」


誰?!なに!?


両側で私の腕を掴んだ誰かが、歩き出す。


後ろにも誰かがいる気配がする。



「誰?!」


必死に声をあげると、


「手荒なまねしてわりぃ〜な。
ちょっと我慢してね〜」



後ろからなんともゆるい、それもどこかで聞いたことのある喋り方で誰かが応えてくれた。


ーーーー誰だっけ?

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