私の彼氏は親友とデキていました
「急にこんな事してわりぃ〜な」
ゆるい喋り方の、真っ赤な髪の毛。
そう、屋上で会った玲央の友達の
「裕也君!?」
「久しぶりだな〜」
そう言い、私の頭を撫でてくる裕也君。
裕也君と会うのは、これで3回目だ。
裕也君の周り.....、いや。私の周りには厳つい見た目の派手な髪色の不良が6人いた。
みんな、屋上で見たことのある顔ぶれだった。
ーーーー迫力ありすぎでしょ。
圧巻されるような気圧を放っている不良達。
.....裕也君だけは、フェロモンを大量に放っているけれど。
辺りを見渡してみると、当たり前だけど、学校の中で。
多分、北校舎だ。ここは。
北校舎は、資料室や空き教室が沢山あって、北校舎に来る人はあまりいない。
私は今、その北校舎の廊下に立っている。
ちなみに目の前には空き教室がある。
自分のいる状況を確認して、裕也君に尋ねる。
「あの、これは一体何ですか?」
急に目隠しされて、連れ去られて。
ちゃんと説明してくれなきゃ納得できない。
「頼まれたんだよね」
何か、意味ありげに笑う裕也君。
「.....頼まれた?」
「そう、まあ〜とりあえず。
ここ、入って」
そう裕也君が指差すのは、目の前の空き教室。
「ここに、入るの?」
「そう、入れば全部わかるから」
裕也君が、周りにいた不良達に視線をおくると
「うっす」
そう言い、2人の不良が空き教室の扉を開けてくれた。
"ガラガラ"と開かれた扉。
中を覗いてみるけど、真っ暗で何も見えない。