私の彼氏は親友とデキていました
ーーーー下手なんかじゃないよ。
黄色をベースに作られたそれは、凄く可愛くて、元気が出る。
何より、香里ちゃんが私のために作ってくれた。その気持ちが1番嬉しいよ。
香里ちゃんとお揃いのブレスレットをつけている反対の腕に、リストバンドをつける。
「みんなありがとう!本当に嬉しい。こんないい友達をもてて私は幸せ者だよ」
溢れてくる涙をぬぐいながら、みんなに笑いかける。
「私も幸せだよ」
「俺も」
「私も」
みんな、笑顔になる。
そして、急に香里ちゃんが私の腕を掴み教室の隅へ行った。
「あ、あのね愛衣ちゃん....!」
「どうしたの?」
「わ、私ね......。気になる人、出来たみたい」
恥ずかしそうに、下を向きながら言う香里ちゃん。
「えっ!本当!?」
「うん、同じクラスの人なんだけどね、まだ好きなのかはわからないけど一緒にいると安心するし、ドキドキしたりするんだ。
上城君に振られてからは、もう恋は出来ないかなって思ってたんだ。
でも、私まだ恋出来るみたい。
愛衣ちゃんには1番に伝えたかったんだ」
そう言う香里ちゃんの顔はピンク色に染まっていて、恋する女の子の顔だった。
「そっか、頑張ろうね!」
「うん!」
ーーーー気になる人か。
香里ちゃんのあの様子だと、気になる人から好きな人に変わるのは時間の問題だと思う。
そっかそっか。
よかった、ちゃんと恋、してるんだね。
頑張れ、香里ちゃん。
そして、香里ちゃんが私の後ろの方を見てふわりと笑った。
「愛衣ちゃん、お出迎えだよ」
そう言われ、後ろを見てみると