愛しい君へ


その日からというもの
美陽は僕の部屋へ現れては外の話をせがんだ。


僕はある日学校の話をした


気になっている人の話、お弁当のおかずが毎日同じで飽きているっていう話、友達がバカしたっていう話…。

普段の僕の学校生活の話も興味津々に聞いていたが、格段に興味を示したのは年間行事だ。


文化祭、体育祭、球技大会、修学旅行その他いろいろ。


僕の話し方はきっとおもしろくなんてないだろうけど、
美陽は一文字でも逃すまいと僕の口からこぼれ落ちるたくさんの言葉を拾っていった。






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