愛しい君へ
新年
美陽と出会ってから半月ほど経った。
僕と彼女は中庭のベンチに腰掛け、いつものように中と外の話に盛り上がっていた。
僕は外界と切り離されてから約2ヶ月ほどになるのに、美陽に話せる話題はいくらでもあった。
「もうすぐお正月だね。」
「そうね…。私はもう何年もお正月の催しをしてないけれど…。」
「大晦日は一緒に過ごして0時になったら同時にあけましておめでとう!って叫べたらいいんだけどねー。むりかなーやっぱ。」
「無理じゃない!きっと!」
「だめだよ(笑)ちゃんと夜は寝なきゃ。」
「えぇ〜…」
酷く残念そうにする美陽は僕に淡い期待を抱かせる。
けれどそんな僕の安易な思考が美陽に通用するわけがなかった。
もちろん、美陽は“仲のいい友達と”新年を祝いたいのだ。
たぶん…ただ…
それだけだっただろう。