私んちの婚約者
***
愁也が居ない夜を二日越えて。
ホテルの部屋でゴロゴロと、私はまだまだ落ち込んでいた。
どうしよう。
このまま帰ってこないなんてことになったら。
「イヤだあぁあ~」
次第に得体のしれない焦りと不安でいっぱいになる。
「イタリア来たら、蜂の巣言いまシタ、アズサ!!」
ばあんっと音を立てて、扉が開かれ、不法侵入してきた金色のお猫様は、私を睨みつけて高々と言い放った。
うわあ……。
思わず緩んでしまった頬に、お猫様が眉を吊り上げる。
でも、でも。
「どーしよ、今あんたでも会えて凄く嬉しいよ。マリア」
相当参っているらしいな、私は。
マリアは私のジメジメした様子に毒気を抜かれたのか、睨むのはやめて呆れ顔に変わった。
「レオナルドの思うツボね。シューヤがウワキするわけないデス」
このワタシを振ったくらいなんだから、と続ける。
「マリアより美女だったよ」
「馬鹿アズサ!!!」
はい、すみません……。
「シューヤに聞くといいデス。絶対アズサの勘違いネ」
婚約者の私が疑って、他人のマリアが絶大に信頼してるとは。
思わずベッドに突っ伏して唸ってしまう。
「情けない……。私なんてこのまま溶けたらいいんだああー」
「ホテルにメイワクね」
マリアの冷たいツッコミ。
「逢いにいく、イイね。シューヤ幸せにしないの、ユルサナイから!」
ううう。
「マリア~~!!」
涙目で抱きつこうとして。
……気まぐれお猫様に引っかかれた。
……そんで廊下に叩き出された。
「サッサと行くネ!!」
い、痛いよぉ。
「そう言えば、レオは?」
ホテルの廊下を二人で歩きながら疑問に思って聞けば。
「……シューヤのお仕置き、“今月の収穫”を消されテ、泣いてマース」
は?何の話?まあいいか。
マリアは溜め息をついて首を振った。
「マッタク、アズサもシューヤも意地っ張りネ。世話がヤケルヨ」
「あんたほんとに17歳……?」
愁也が居ない夜を二日越えて。
ホテルの部屋でゴロゴロと、私はまだまだ落ち込んでいた。
どうしよう。
このまま帰ってこないなんてことになったら。
「イヤだあぁあ~」
次第に得体のしれない焦りと不安でいっぱいになる。
「イタリア来たら、蜂の巣言いまシタ、アズサ!!」
ばあんっと音を立てて、扉が開かれ、不法侵入してきた金色のお猫様は、私を睨みつけて高々と言い放った。
うわあ……。
思わず緩んでしまった頬に、お猫様が眉を吊り上げる。
でも、でも。
「どーしよ、今あんたでも会えて凄く嬉しいよ。マリア」
相当参っているらしいな、私は。
マリアは私のジメジメした様子に毒気を抜かれたのか、睨むのはやめて呆れ顔に変わった。
「レオナルドの思うツボね。シューヤがウワキするわけないデス」
このワタシを振ったくらいなんだから、と続ける。
「マリアより美女だったよ」
「馬鹿アズサ!!!」
はい、すみません……。
「シューヤに聞くといいデス。絶対アズサの勘違いネ」
婚約者の私が疑って、他人のマリアが絶大に信頼してるとは。
思わずベッドに突っ伏して唸ってしまう。
「情けない……。私なんてこのまま溶けたらいいんだああー」
「ホテルにメイワクね」
マリアの冷たいツッコミ。
「逢いにいく、イイね。シューヤ幸せにしないの、ユルサナイから!」
ううう。
「マリア~~!!」
涙目で抱きつこうとして。
……気まぐれお猫様に引っかかれた。
……そんで廊下に叩き出された。
「サッサと行くネ!!」
い、痛いよぉ。
「そう言えば、レオは?」
ホテルの廊下を二人で歩きながら疑問に思って聞けば。
「……シューヤのお仕置き、“今月の収穫”を消されテ、泣いてマース」
は?何の話?まあいいか。
マリアは溜め息をついて首を振った。
「マッタク、アズサもシューヤも意地っ張りネ。世話がヤケルヨ」
「あんたほんとに17歳……?」