私んちの婚約者
いきなりの甘酸っぱい展開に、私も驚きを隠し切れません。
どこがツボったのでしょうか……。

神谷氏、今更気まずそうに、視線を泳がせております。
あ~女性はこういうギャップに弱いようですねぇ。
三崎さん、頬が赤くなっております。

「……嬉しい、です」

えええ~!?
そうきちゃいますか!?

「では、行きましょうか」

「は!?」

「食事です。行ってくれるでしょう?」

神谷氏、もう再起動したようです。
これはもうイエスしか聞く気はなさそうですが、どうだ。


「……仕方ないですね」


三崎さん、落ちました――!!


カンカンカンカンカーン!!



ガチャ。


「高宮社長、そこで何をされてるんですか」

「……芸能レポーター兼レフェリーごっこ……」



恋が始まるのは、すぐのこと。





「私んちの秘書」fin.
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