私んちの婚約者
告白、婚約者
side愁也


正直、
“社長令嬢”には興味が無かった。


面白い経営戦略で、グイグイ業界をのし上がっていく高宮社長は尊敬してるけど、娘の事となると、ただの変なオッサンだ。

そのぶっ飛んだオッサンに、ある日会社の廊下で突然言われた。


「君、娘の婚約者にならない?」


中高生の時に散々そこら辺で追い回された、『君、アイドルにならない?』だってもう少し慎重に言われた気がするけど。


「良いですよ」


二つ返事で乗った俺も俺だ。
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