私んちの婚約者
甘く触れる唇の隙間で、私は悪態をつく。
「もうキスさせんなよ、馬鹿愁也」
「うん、ごめん。
梓は俺が居ないあいだ、他の男に迫られるなよ。
……酒は絶対飲むなよ」
はは、りょうか~い。
愁也の胸に頭を乗せて、私は目を閉じた。
まっくら。
「……置いていかないで」
一瞬、記憶が飛んだ。
あ、あれ?
私、今、何を言った?
「梓?」
怪訝な顔で聞き返す愁也と目が合って、慌てて微笑んでみせる。
「ほえ!?……なんでもない!行ってらっしゃーい」
「軽っ……。行かないでって泣くかと思えば」
「お土産はジェラートがいいなあ」
「溶けます」
軽口を叩きながら、
私はさっきの自分の発言を思い出せずに、首を捻る。
な、なんだろ今の。
なんか凄く
不安になった。
「もうキスさせんなよ、馬鹿愁也」
「うん、ごめん。
梓は俺が居ないあいだ、他の男に迫られるなよ。
……酒は絶対飲むなよ」
はは、りょうか~い。
愁也の胸に頭を乗せて、私は目を閉じた。
まっくら。
「……置いていかないで」
一瞬、記憶が飛んだ。
あ、あれ?
私、今、何を言った?
「梓?」
怪訝な顔で聞き返す愁也と目が合って、慌てて微笑んでみせる。
「ほえ!?……なんでもない!行ってらっしゃーい」
「軽っ……。行かないでって泣くかと思えば」
「お土産はジェラートがいいなあ」
「溶けます」
軽口を叩きながら、
私はさっきの自分の発言を思い出せずに、首を捻る。
な、なんだろ今の。
なんか凄く
不安になった。