僕は君に二度恋をする
「―――なぁ、慧…さすがに歩きながら読書は止めれよ。
歩きスマホよりたちが悪くないか?」
帰り道、そんなことを数少ない友人―――悠太に言われた。
悠太とは“根暗”な性格になる前の僕を知っている高校が同じ唯一の友人だ。
ちなみに、悠太は現在の僕の性格とは180度逆の性格で、
クラスでもどちらかと言えば、目立つし何事にも積極的で、
僕以外にも友人は多い。
また、外見なんかも僕と比べれば着崩されているし、
大きな眼に元から色素の薄い髪といった整った顔立ちをしているため、
女子からも人気があるらしい。と、どっかの噂話の好きな男子が話していたのを、
聞いたことがある。
何故そんな奴が未だに、こんな僕とかかわっているのは、
本当に心から優しい性格のためと、
過去の僕のことを知っているからなのだろう。
注意されたにもかかわらず、歩き読書を続けながら
僕はそんな風に思った。
「――――ちょっ、慧。聞こえてる?つうか、俺の話を聞いてた?」
歩き読書を止めない僕に向かって、悠太はもう一度言う。
「聞こえてるよ…。」
「いや、聞いてるんだったら。止めようね?
つうか、俺がそれ言う前に話してた内容何も聞いてなかったね?」
―――――ああ、一つだけ言うのを忘れていた。
ただ、優しい性格で社交性のあるこの友人は
おしゃべり+疑問形のしゃべり方で
捲し立てたような話し方に少し難があった。
歩きスマホよりたちが悪くないか?」
帰り道、そんなことを数少ない友人―――悠太に言われた。
悠太とは“根暗”な性格になる前の僕を知っている高校が同じ唯一の友人だ。
ちなみに、悠太は現在の僕の性格とは180度逆の性格で、
クラスでもどちらかと言えば、目立つし何事にも積極的で、
僕以外にも友人は多い。
また、外見なんかも僕と比べれば着崩されているし、
大きな眼に元から色素の薄い髪といった整った顔立ちをしているため、
女子からも人気があるらしい。と、どっかの噂話の好きな男子が話していたのを、
聞いたことがある。
何故そんな奴が未だに、こんな僕とかかわっているのは、
本当に心から優しい性格のためと、
過去の僕のことを知っているからなのだろう。
注意されたにもかかわらず、歩き読書を続けながら
僕はそんな風に思った。
「――――ちょっ、慧。聞こえてる?つうか、俺の話を聞いてた?」
歩き読書を止めない僕に向かって、悠太はもう一度言う。
「聞こえてるよ…。」
「いや、聞いてるんだったら。止めようね?
つうか、俺がそれ言う前に話してた内容何も聞いてなかったね?」
―――――ああ、一つだけ言うのを忘れていた。
ただ、優しい性格で社交性のあるこの友人は
おしゃべり+疑問形のしゃべり方で
捲し立てたような話し方に少し難があった。