冬美の初恋
「お願いします」

「……あ、はい」

こんな時に限って、お客がレジにやってきた。

「えーと……カレーパンと……」

レジを打ちながらも、私は向こうの道をチラチラ見ていた。

ああ………行っちゃう!

彼は、そのまま見えなくなってしまった。




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