冬美の初恋
………私でも、不思議だ。

自分の気持ちが、体が、こんなにコントロールがきかなくなるなんて。


3、4時間目が過ぎても、ケータイは鳴らず、センターに問い合わせても、何も反応なかった。

お昼の時間になり、私は半分あきらめ状態で、コンビ二のパンをかばんから出した。

「冬美~朝と顔がちがうよ」

マナミも万理も私のあまりの落ちように、本気で心配していた。

「だって…………」


ブーブー………



バイブの音がした。

ケータイを取ると、サブ液晶に『新着メールあり』と出た。

「ふ……ふゆみ!」

「彼から?」

「わ………わかんない」

震える手でケータイを取り、受信メールボックスを開いた。

「あ、お兄ちゃんからだ」

「なんだー」



『返事遅れてごめん(>_<)いま連れの家にいるから、今日学校休む。晩御飯は家で食べるから』



「そういえば……私から送ったっけ」

浮かれすぎてて………忘れてた。

お兄ちゃん、昨日家帰ってきてないみたいだな。

とりあえず、返事送ろう………。
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