冬美の初恋
「言っとくけど、毎日一緒に下校してるってだけじゃ、つき合ってるなんて言わないからね」

「…わかってるよぉ」

「とりあえずさ、二人でどっか行く約束しなよ!」

「それって………」

私は口をモゴモゴさせた。


「……デート?」

「そう、デート。付き合った事はなくても、デートくらいあるでしょ?」

「いや……4人とかはあっても、二人きりってゆうのは……」

「ない?」

私は黙って頷いた。

「そうなんだ。いいじゃん、初デートで♪」

「デート……」

「一緒に下校してるなら、そのままどっか遊びに行くとか。休みの日に約束するのもいいしさ」

「下校の寄り道くらいなら……行けそうだけど」

休日のデートって、結構本格的なデートな感じがするから…誘いにくいかも。

と、心の中で呟いていたらマナミは私の心を読んだように言ってきた。

「でも、休日もいいよ。私服見れるし」

「そういえば……雨くんの私服、一度しか見たことない」

あの最初の雨の日だ。

でも雨でびしょ濡れになってたし、着ていた服も私服というより部屋着とゆう感じだった。
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