冬美の初恋
『……いきなり告られるとは思ってなかったから、戸惑ったけど、まだ、お互いのこと……それなりには、知ってても……今日みたいに、まだ知らないこと、たくさんあって……』
『俺は………俺も話してないこと………まだある。だから、いきなりつきあうってことはできない………』
『ごめん』
「ううん………私のほうこそ………いきなりごめんなさい。今日は、本当にありがとう」
そう告げて、すぐに電話を切った。
ノリちゃんみたいに、思い続けてもいいか、なんてとても聞けなかった。
ダメだと言い切られるのが怖い。
しばらくその場でうずくまって泣いてから、家に帰った。
自分の部屋で着替えて顔を洗ってからリビングに入ると、キッチンにはシチューが作っておいてあった。
お兄ちゃんだ。
私にこんな気をまわすくらいなら、もっとノリちゃんに優しくしてあげてほしかった。
「お兄ちゃん……?」
お兄ちゃんの部屋をのぞくと、お兄ちゃんはベッドに寝そべって、ヘッドホンで音楽を聴きながらメンズ雑誌を読んでいた。
『俺は………俺も話してないこと………まだある。だから、いきなりつきあうってことはできない………』
『ごめん』
「ううん………私のほうこそ………いきなりごめんなさい。今日は、本当にありがとう」
そう告げて、すぐに電話を切った。
ノリちゃんみたいに、思い続けてもいいか、なんてとても聞けなかった。
ダメだと言い切られるのが怖い。
しばらくその場でうずくまって泣いてから、家に帰った。
自分の部屋で着替えて顔を洗ってからリビングに入ると、キッチンにはシチューが作っておいてあった。
お兄ちゃんだ。
私にこんな気をまわすくらいなら、もっとノリちゃんに優しくしてあげてほしかった。
「お兄ちゃん……?」
お兄ちゃんの部屋をのぞくと、お兄ちゃんはベッドに寝そべって、ヘッドホンで音楽を聴きながらメンズ雑誌を読んでいた。