冬美の初恋
「お兄ちゃん!」
少し大きな声で呼んでも、反応がない。
多分、最大音量で聞いてるんだろう。
音漏れが聞こえるし。
「もう………」
私はお兄ちゃんの頭からヘッドホンを取り上げた。
「…………!」
不意をつかれて、お兄ちゃんはおどろいた顔で私を見上げた。
「今日は、ごめんなさい………」
「いや………いい、けど」
私はベッドの横に座り込んで、お兄ちゃんと目線を合わせた。
「お兄ちゃん、私ね」
「……和久さんが好き」
「………………」
「私………お兄ちゃんに嘘ついてた………」
「和久さん、私の友達が気に入ってるとか言ってたけど、本当はずっと私が………」
やばい。
さっきあんなに泣いたのに、また涙が…………
「…………そっか」
お兄ちゃんの返事はつれなかった。
「だから、今日のこと、和久さんには何も聞かないで。誘ったのも、好きになったのも、全部私だから」
私はお兄ちゃんに向かって土下座した。
「お願い…………」
「………わかったよ、頭あげて」
お兄ちゃんは私の肩を掴んで、抱きしめた。
少し大きな声で呼んでも、反応がない。
多分、最大音量で聞いてるんだろう。
音漏れが聞こえるし。
「もう………」
私はお兄ちゃんの頭からヘッドホンを取り上げた。
「…………!」
不意をつかれて、お兄ちゃんはおどろいた顔で私を見上げた。
「今日は、ごめんなさい………」
「いや………いい、けど」
私はベッドの横に座り込んで、お兄ちゃんと目線を合わせた。
「お兄ちゃん、私ね」
「……和久さんが好き」
「………………」
「私………お兄ちゃんに嘘ついてた………」
「和久さん、私の友達が気に入ってるとか言ってたけど、本当はずっと私が………」
やばい。
さっきあんなに泣いたのに、また涙が…………
「…………そっか」
お兄ちゃんの返事はつれなかった。
「だから、今日のこと、和久さんには何も聞かないで。誘ったのも、好きになったのも、全部私だから」
私はお兄ちゃんに向かって土下座した。
「お願い…………」
「………わかったよ、頭あげて」
お兄ちゃんは私の肩を掴んで、抱きしめた。