冬美の初恋
結局、その日は話はまとまらなかった。

"考えとくー"とは言ったけど…。

「味噌汁かぁ…」

私はみやちゃんのお店のカウンターでため息をついた。

「どうしたの?」

「みやちゃん、味噌汁のおいしいお店…知ってる?」

「はぁ?!」

"ナニソレ"とゆう顔をされた。

「いや、雨くんがね…好きなんだって」

「だから味噌汁おいしいとこ探してんの?」

呆れた顔されたけど、私は真剣だった。

「まぁ…味噌汁じゃなくてもいいんだけどさ。どっか雨くんが喜んで来てくれそうなとこないかな?」

「それ以外でわかってることはないの?」

「猫……飼ってて、犬アレルギー…足はやい」

あ、そういえば…。

前のメールを読み返した。

『昔、サッカーやってたからね』

「ね、サッカー観戦てどうかな?」

私はカウンターから身を乗り出した。

「何いきなり(笑)」

「前、サッカーやってたんだって!それだったら少しは興味あるでしょ??」

「まぁ…今は部活やってないの?」

「うん、理由は聞いてないけど」
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