secret days
「まぁまぁ、ユキ。
柚留ちゃんにマネージャーについていろいろ教えてくれないかな?」
「いっ一ノ瀬先輩がそういうなら…」
そう言いつつも、ユキちゃんは思いっきりわたしを睨んでいる。
「なぁ、柚留」
「…次は何ですか?」
「放課後、ここに戻って来いよ」
「分かりました。
…嫌ですけど」
「聞こえたぞ」
聞こえるように言ってやったんだもん。
「柚留だっけ?
このユキが親切にマネージャーについて教えてあげるから、こっち来なさい」
「あ、ありがとう」
ユキちゃんって、絶対響のこと好きだよね?
こんなわたしなんかがマネージャーになっちゃって、すごく申し訳なくなる。
「着いたわ。
ここが2年生の教室よ。
今は移動教室で誰もいないけど、明日からここに通うのよ」
「えっと、2年生?
わたしとユキちゃんって1年生じゃ」
「マネージャーは2年生に編入するのよ。
アイドル科…つまり、ドル科の1年は芸能についての授業だから、2年生でも授業は実質1年生内容をやるから」
「そ、なんだ…」
「あと、ドル科は5年まであるから。
マネージャーは普通科の3年生と同じように、ドル科は4年生で卒業しても構わないから」
「うん」
「マネージャーの仕事は主に1つだけ。
仕事で欠席する生徒の代わりに授業を受けること。
一ノ瀬先輩や桐生先輩はもちろん、ドル科は20人しかいないけどみんなモデルや歌手として仕事をしているわ。
でも、多忙でテストで赤点をとらないようにカバーをするのがマネージャー」