secret days
昼休みが終わり、体育である5時間目に自分のクラスに戻った。
「…よかった、誰もいない」
自分のクラスなのに、こっそり忍び込むなんて…
今までにないくらい緊張する。
「…あ、いた!ルウ!」
「…きゃっ!!?」
声とともに背中に何かが乗りかかってきた。
「つーかまーえたー!
もう逃がさないよ?」
「あ、あああ綾香?!」
「さぁ、白状しなさい!
響様とはどういう関係なの?」
「あ…と、それは…」
「“それは”?」
「えっと…」
授業が終わるまで30分以上はある。
わたしと綾香以外、きっと誰も来ない。
こういう時、どうすれば…
「遅せぇんだよ、橘」
今の時間はみんな授業中で、誰も来ないはずなのに。
「…あ」
…と、誰だっけ…?
橘ってわたしだよね?
でも、わたしの名前を呼んだその人は、全く見覚えのない男の子。
怒ってるし、なんか怖そうだし…