secret days
「まぁいい、ついて来い」
…わたし的には、あまりよくないんですけど。
男の子の後ろを歩きながら必死に過去を思い出す。
だめだ、やっぱり分からない。
モヤモヤする。
「あ、一ノ瀬先輩に桐生先輩」
…あ"、忘れてた。
そう言えば、荷物取って来いって言われてたんだった。
「今終わったところすか?」
「うん、早めに終わってね。
今戻るところだったんだ」
…一ノ瀬さんと親しい?
でも、普通科の制服だし。
謎が深まるばかり。
「おいこら」
「痛っ」
「聞いてんのか?」
「な、何がですか?」
頭を叩かれて、振り向いたすぐ先にどアップの響の顔があってびっくりした。
さすがアイドル科だけあって、顔の整いもトップレベル。
「俺、来週は撮影でいないから、それまでやること覚えておけよ」
「…分かりました」
やること…つまり、授業を受けていれば良いんだよね。
響は成績優秀だとユキちゃんが言ってたから、ノート写しさえちゃんとすれば大丈夫でしょ。
そういえば、ユキちゃんどこ行ったんだろう…