secret days



「あっそ、分かった」



そう言ってドアに向かっていく桐生 響。

てっきりもっと脅してくるかと思った。

意外と聞き分けあるのかも。



「…あ、1つ言い忘れた。
マネージャーの話は普通科は知らないことになってるから」

「誰にも言いませんよ」


「知った時点で普通科退学だから」

「は?!」

「じゃーな、お元気で」



わたしに背を向けて右手をひらひらさせながら図書室を出て行く。

絶対、今、あの人笑ってる…!



「ちょっと!
どういうことですか、それ!」

「……………」



無視、ね。

なんて性悪男…!



「ず、ずるいですよ!」

「何が」

「た、退学って…!」

「…あぁ、普通は喜んでマネージャーになるからな。
マネージャーになったら普通科からアイドル科に編入するルールなんだよ」

「だからって」

「まぁ、ここのアイドル科は特別だからな」



< 6 / 27 >

この作品をシェア

pagetop