愛されオーラに包まれて
「うわ、きょ、局長」
『食べるのは悪いことじゃない。営業は歩くことも多いから、体力勝負だしね。頑張ってる?磯部、高松。特に高松は女性の少ない中だから、大変だろうけど』
「はい、でも、玲奈さんがいますし」
局長は持っているグラスワインを一気に飲むと、
『金澤はうちのエースだからな』
と、穏やかに言った。
「今日いらしてないのが残念です」
『そうだな』
「あの」
いつの間にか磯部くんがいなくなっていた。
「局長って、彼女とかいらっしゃるんですか?何なら、私が立候補、みたいな」
私は満面の笑顔で手をあげた。
すると、局長はため息をついた。
『そのあたりの話をするのは10年早いね、高松。まずは仕事で勝負できるようにならないとな。金澤からしっかり学べ』
"じゃあな"と言って局長は他のテーブルに行ってしまった。
すっかり肩透かし。
返す言葉もなかった。
これが"オフィスラブ"の厳しさかな?
やっぱり、局長は"高嶺の花"なんだろうか。
私が呆然と立っていると、
『グラスが空だぞ~』
と、やって来たのは、桐生さん。
『食べるのは悪いことじゃない。営業は歩くことも多いから、体力勝負だしね。頑張ってる?磯部、高松。特に高松は女性の少ない中だから、大変だろうけど』
「はい、でも、玲奈さんがいますし」
局長は持っているグラスワインを一気に飲むと、
『金澤はうちのエースだからな』
と、穏やかに言った。
「今日いらしてないのが残念です」
『そうだな』
「あの」
いつの間にか磯部くんがいなくなっていた。
「局長って、彼女とかいらっしゃるんですか?何なら、私が立候補、みたいな」
私は満面の笑顔で手をあげた。
すると、局長はため息をついた。
『そのあたりの話をするのは10年早いね、高松。まずは仕事で勝負できるようにならないとな。金澤からしっかり学べ』
"じゃあな"と言って局長は他のテーブルに行ってしまった。
すっかり肩透かし。
返す言葉もなかった。
これが"オフィスラブ"の厳しさかな?
やっぱり、局長は"高嶺の花"なんだろうか。
私が呆然と立っていると、
『グラスが空だぞ~』
と、やって来たのは、桐生さん。