愛されオーラに包まれて
○遥香への思い~side TAIGA~
高松を送り届けて、俺は運転しながら考え事をしていた。

危ないけど、家までどんな道程で帰ってきたのか記憶がない。

どんな言葉を発しても、所詮高松には言い訳にしか聞こえないだろう。

でもな、高松。
俺は…

☆――☆

今年の2月。

うちの会社は新入社員研修と同時に、まもなく入社2年目になる社員に対してもフォローアップを兼ねて同時に研修を行う。

期間は2週間。

ただ、俺たちは仕事も抱えてるので、午後だけだけど。

2年目と新入社員をシャッフルし、6班に分けて与えられた課題に対してディスカッションを行う。

そのシャッフルで、俺が一緒になったのが、高松と越後。

俺と同期の促進局にいる花村を入れて4人での構成だった。

男2人、女2人。

バランスも丁度良くて、俺達が仕事に余裕がある時は、4人で飲みに行っていた。

研修が終わった後も、その後の研修の愚痴を聞いたり、過去の恋愛話を聞いたり。

そのうち、俺は高松の変化を見るようになった。
それが…高松の、成瀬川局長への思いだ。

ただの、憧れではない。
完全に、恋心だ。

その高松の言動を見ていたら、無性に腹が立った。
しかも、俺や局長と同じ営業局に配属。
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