愛されオーラに包まれて
「あ、ごめん・・・」
『楽しかったの?そちらの飲み会』
「楽しかったって言うか、ためになったって言うか、いろいろ分かったことがあったって言うか・・・」

"フフ"って泰河は笑った。

『その楽しかった報告、後でもいいかな?』
「もう遅いしね」
『遥香の寝顔を見たら、可愛くて食べたくなっちゃった』
「酔ってるの?」

泰河はアルコールはザル。
いくら飲んでも平気な人だけど・・・

『酔ってたら、遥香を抱いちゃダメなのかよ。しかも、昨日も遥香は先に寝ちゃって、2日連続でお前を可愛がれないのは、拷問に近い』

泰河の目が、熱い。

薄暗い部屋でも分かる熱さ。
その目に、私が溶ける。

『愛してる、遥香』

泰河が唇を合わせてくると、一気に私の熱も上がる。

「私も、大好き、泰河」

さっきまで睡魔に襲われていたのが嘘のように覚醒し、快楽の波で昇天し、泰河の熱を体制を変えながら何度も受け入れた。

『気持ち良さそうな声、出しているよ』

そんな余裕のある言葉を発する泰河に対して悔しさはあるけど、熱を放出する直前の泰河の荒い息と唸るような声、目を閉じている表情を見ると、私で感じてくれているんだと嬉しくなる。

結局は、互いに溺れているんだろうな、私達。
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