愛されオーラに包まれて
『私の気持ちを考えないで公私混同した仕事の仕方をするなんて信じられない。最後に、最初の質問の答えだけど、私も桐生さんと同じく"ムック"で出すのが妥当だと思います』
"じゃぁね"と遥香が給湯室から出てきたので、俺と鉢合わせになってしまった。
『あっ』
遥香が俺を見て驚いた声を上げた。
それに気付いた蒲田も給湯室から顔を出す。
『盗み聞きですか?桐生さんも人が悪いですね』
「人聞きの悪いこと言ってるんじゃねーよ。お前の邪魔しないように待っていてあげたんだろ。感謝の言葉があってもいいくらいだ」
俺は本心を隠して何とかその場をごまかした。
遥香は、
『立花さんの写真集は、ムックで出すのが妥当ですよねぇ、桐生さん。では』
と、遥香は営業局のフロア方面に消えた。
『あ、僕も戻ります』
と、遥香の後を追うようにいなくなった蒲田。
残された俺は、どうしようもない焦燥感だけが、とにかく残る場面だった。
"じゃぁね"と遥香が給湯室から出てきたので、俺と鉢合わせになってしまった。
『あっ』
遥香が俺を見て驚いた声を上げた。
それに気付いた蒲田も給湯室から顔を出す。
『盗み聞きですか?桐生さんも人が悪いですね』
「人聞きの悪いこと言ってるんじゃねーよ。お前の邪魔しないように待っていてあげたんだろ。感謝の言葉があってもいいくらいだ」
俺は本心を隠して何とかその場をごまかした。
遥香は、
『立花さんの写真集は、ムックで出すのが妥当ですよねぇ、桐生さん。では』
と、遥香は営業局のフロア方面に消えた。
『あ、僕も戻ります』
と、遥香の後を追うようにいなくなった蒲田。
残された俺は、どうしようもない焦燥感だけが、とにかく残る場面だった。