愛されオーラに包まれて
◎結婚とは、家族になること~side HARUKA~
翌日。
週の初めは必ず朝礼がある。

その前に、局長と日下部長を会議室に呼び出した私達。

竹内部長は直接販売会社へ訪問しているため、不在。

2人に結婚する旨の報告をした。

驚く日下部長。
爽やかに"おめでとう"と言う局長。

対照的だった。

『でも、次の定期異動でどちらかが営業局を離れることになる。それでも大丈夫か?』
「はい、覚悟しております」

私はそうなっても、泰河の奥さんになりたいから。
迷いはない。

『で、いつ結婚するの?』

日下部長が聞く。

そうだ、いつ結婚するの?

『7月5日にしようかと思っています。ちょうど土曜日ですし』

即答した泰河に驚いた。

7月5日って、お母さんの誕生日だよ。

毎年、その日はお父さんとケーキ買って仏前でお祝いしたの。
でも何でお母さんの誕生日を泰河が知っているの?

局長はその日にした理由をあえて泰河に聞こうとはしなかった。

『そうか。で、どうする?この後の朝礼で発表する?いや、竹内部長もいないし、正月明け一発目の朝礼の時にしよう。今日は通常の朝礼で行く』

『「はい」』
『あ、でも、高松さんのその指輪、間違いなく金澤さんあたりからは突っ込みが入るから、それは止められないので覚悟しておいた方がいいかな』

日下部長が悪戯っぽく笑う。

こうして、通常の朝礼が終了した。
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