愛されオーラに包まれて
『よろしくな。健吾もこれから慣れない仕事ばかりになると思うけど、支えてやってくれ。それと・・・素朴な疑問なんだが』
「何でしょう?」
社長に質問されるとは思いもしなかったので、さらに緊張する。
『君は、今度結婚されるんだって?おめでとう』
「は、はい、ありがとうございます」
『それで、どうするの?名前』
「名前、ですか?」
『苗字だよ。"桐生"に変えるか旧姓となる"高松"のままでいくかってこと』
横から副社長が補足してくれた。
そうか、何も考えてなかった。
「すみません、決めてないです」
『アハハハ、やっぱり君も旧姓宇都宮さんと同じだな』
「真子さん、ですか?」
真子さんは確か、入籍後はしばらく旧姓を名乗り、結婚式後に旦那さんの姓の"米原"と名乗るようになったはずだ。
『彼女の場合はもっとひどくて、入籍して初めて出社してきた時に初めて"どっちにしよう"ってなったからね。人事部に届けを出した時に決めた感じだったから、もしかしたら君もそうかと思ったら、やっぱりか』
「申し訳ありません・・・」
"アハハハ"と社長は笑った。
『桐生とよく相談しろ』
副社長が呆れた顔で私にそう伝えて"今後ともよろしくお願いいたします"と一礼して社長室を出た。
「何でしょう?」
社長に質問されるとは思いもしなかったので、さらに緊張する。
『君は、今度結婚されるんだって?おめでとう』
「は、はい、ありがとうございます」
『それで、どうするの?名前』
「名前、ですか?」
『苗字だよ。"桐生"に変えるか旧姓となる"高松"のままでいくかってこと』
横から副社長が補足してくれた。
そうか、何も考えてなかった。
「すみません、決めてないです」
『アハハハ、やっぱり君も旧姓宇都宮さんと同じだな』
「真子さん、ですか?」
真子さんは確か、入籍後はしばらく旧姓を名乗り、結婚式後に旦那さんの姓の"米原"と名乗るようになったはずだ。
『彼女の場合はもっとひどくて、入籍して初めて出社してきた時に初めて"どっちにしよう"ってなったからね。人事部に届けを出した時に決めた感じだったから、もしかしたら君もそうかと思ったら、やっぱりか』
「申し訳ありません・・・」
"アハハハ"と社長は笑った。
『桐生とよく相談しろ』
副社長が呆れた顔で私にそう伝えて"今後ともよろしくお願いいたします"と一礼して社長室を出た。