愛されオーラに包まれて
『今日の2人はお世辞抜きでとても輝いているね、って2人で話してたんだよ。ね、剛さん』
『お2人が幸せな証拠です』
「何を言っているのよ。あなた達には負けるよ」

2人と私達が初めて会ったあの時から・・・すぐに由依の妊娠が発覚し、この4月に女の子が生まれた。
私も出産後すぐに病院に駆け付けた。

「咲良(サクラ)ちゃん、元気?」
『寝てばっかりだけど、日に日に大きくなってるよ』
「あ、今度遊びに行くよ。いい?」
『もちろんだよ』

"じゃぁね"と2人は副社長と玲奈さんのところへ行ったみたい。

これで"訪問者"もひと段落ついた。

『飲みすぎてないか?』
「大丈夫。ほら」

私は足元に目線を送った。
お酒が注がれた時にグラスを空にするためのバケツ。

私はほとんどお酒を飲んでいない。
かく言う泰河のバケツも少し入っていた。

『さすがにキツいよね』
「泰河がダメなら、私はもっとダメだもん」

私の言葉の後、泰河はあたりを見回した。

『みんな、楽しそうで、良かった』
「うん」
『俺たちの披露宴だけど、みんなに楽しんでもらいたかったからさ』
「そうだね」
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