愛されオーラに包まれて
とにかく思うことは2つ。

相手を、慈愛する。
そして相手を、気持ちよくしてあげたい。

シンプルに、それだけを思い続けた。

夜中、俺が目覚めたら、彼女は可愛い寝顔をしていた。
思わず唇に自分のを当てたら、遥香が目を覚ましてしまい…その繰り返し。

翌日も、ギリギリまで甘い行為は続いた。

チェックアウトの後は、俺の家に車を取りに行き、そこからデート。

遥香が新しく出来たアウトレットモールに行ってみたいと言うので連れて行った。

『何か、幸せだな、私』
「俺も」

遥香と手を繋いで歩くデートは、俺のつまらない休日の生活を変えてくれそうだ。

アウトレットモール内のレストランで食事をする。

『私、やっぱり気になる』
「何が?」
『何で泰河がエグゼクティブに泊まれるくらいに羽振りがいいのか』

そうだよな。
遥香が憮然としている。

『何か隠してるの?』
「分かったよ。正直に話すよ」

俺は、遥香に不安を与えることの方が辛い。
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