退出ライン
1年前、あなたが殺されたこの日、同時刻、あなたが殺されたところに立った。
寝転んで、死ぬことを想像した。
ここにいれば、あの時のあなたと同じように、死ねる気がした。
ふと空を見る。
今日の空は曇ってて、綺麗な星空なんてなかった。
……そういえばあの日は雨が降っていたな。
そんなことを考えると、やはり、今日は今日。
あの時のあなたと同じ目には合いそうになかった。
あぁ、死ぬ間際、私にメールを送ってからあなたは最後に何を見たんだろう。
私は携帯を取り出して、
送られてきたメールを開いた。
そして、
“あなたが好き”
打ち込んで、送信した。
あの日の雨音の中、
送信完了の音が聞こえたのだろうか。
あぁ、本当、私は何をしているの。