すきなひと。


急いで、つっちーのいる教室に向かう。


「ごめっ!遅くなっ・・・え?」


バッと教室に入るとそこには柔軟をしてるつっちー、ギターを持ってる汰希と、たぶん違うクラスの女子と男子と辻本先生の姿。



「よし遅い!!」


「こあ遅いぞ〜」


「あれ?二人だけじゃなかったんや??」


「何でか知んないけど、人いっぱい(笑)」


「何やそれ(笑)」


「とりあえず着替えてきな」


「ん」



あたしは着替えを持ってトイレに。
Tシャツに、いつもダンスで使ってたパンツをはいて髪を一つに結う。
パチンと顔を叩いて気合いを入れたあと、教室へ。



「よっしゃ!がんばろっ」


そう言いながら、あたしは柔軟を始める。
ペタッと体を床につけたり、捻ったりと、念入りに。
それを見ていた辻本先生と汰希は「おぉ〜」と歓声をあげてた。



「ねぇ、覚えてる?あのダンス」


「これ??」


あたしはつっちーに覚えてるダンスを見せる。
ステップは、なんとなく覚えてる感じだったけど何とか出来た。


「さっすが!!あたしそれ出来なかったんだよね」


「めっちゃ悔しがってたしね(笑)覚えてるわ〜」


「何でよしに出来てあたしに出来んの?!って(笑)」


「ふはっ(笑)懐かし〜!なんせ、愁さん直伝やからなぁ〜」


「ここあ!!」


「ぅはい?!」


急に名前を呼ばれ、ビクっとなる。
呼んだ本人はもちろん汰希で。
感動したように、拳握ってあたしを見てた。



「すげーよ!!すげーお前!!!天才!」


「あ・・・ありがと(笑)」


「なぁ、アレやって!」


「あれ?」


「ゴリエのミッキー!!!」


「「古っ」」
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